Category Archives: 隠れ家紀行番外篇

“大極殿本舗 栖園”再臨

「後藤奇壹の湖國浪漫風土記」に、ようこそおいでくださいました<(_ _)>

 

皆様お久し振りです。息災でいらっしゃいますでしょうか。自身の意識には全く無かったのですが、前回の更新からもう3箇月も経過していたのですね。時の経つのは早いものです。

 

3月に父が他界して百箇日も過ぎ、「もうそろそろ落ち着くかな?」と思っていた矢先、大東亜戦争中予科練少年飛行兵として出征し、特攻隊員として出撃寸前で終戦を迎えるという波乱の生涯を送った父方の伯父が、6月23日に急逝。新調した旭日旗と制服を纏い、最後の出撃を敢行。同期の皆様が待つ空へと旅立っていきました。

 

・・・ということで相変わらず周囲も落ち着かず、体調もしっくりといかない日々を過ごしておりますが、今回久し振りに所用にて1人で出掛ける機会を得、夏の(くそ)暑い京の都へと赴きました。

 

アールグレイ 所用までには時間がたっぷりございましたので、滋賀の郷土史関連の資料でも物色しようかと古書店巡りのため東山界隈をそぞろ歩くことに。何だか学生時代に戻ったような心持ち。でも最近の学生さんは、古本探しの旅なんてしないのでしょうね。

 

それにしても「何時にも増して今日は何でこんなに人が多いのだろう」と首をかしげていたら、本日は祇園祭の宵山なのだとか。こんな日に所用をブッキングした主催者を恨みましたよ。残念ながらこれといった書物に出逢うことは叶いませんでしたが、色々な古書店の店主さんと世間話が出来たことは、この世知辛い日々に於いて一服の清涼剤となりました。

 

情報発信や収集にNETやSNSを活用している小生が言うのは説得力の無い話ですが、電車に乗っても、喫茶店に入っても、歩いていても、多くの人々が携帯端末に視線釘付け。友人同士で集まっていても、会話そっちのけで画面とにらめっこ。そこまでして時間を割かねばならない必要があるのかなぁ?と昭和感覚で思ってしまいます。

 

人の色々な表情や声のトーンと共に会話を愉しむ。町の片隅に、田舎の路傍に、何気ない空に視線を遣り、日常の中の非日常を感性で愉しむ・・・そんな余裕があってもいいのかなと切々に感じるのです。

 

さて、京の都を訪れたからには、これまた久し振りに訪れたいと思っていたのがここ、大極殿本舗 栖園(だいごくでんほんぽせいえん)です。普段人混みや行列の大嫌いな小生にあって、ここだけは長く待っても苦痛とならないお店です。ここの喫茶の一番人気は何と言っても、月毎にその季節の風情を表現した和洋折衷スイーツ、琥珀流し(こはくながし)です。前回9月(と言っても、もう5年も前の話ですが・・・)に訪れた際は、葡萄がテーマでした。

 

琥珀流し(ペパーミント&サイダー)7月のテーマはペパーミント。見た目の清涼感は高い次元で表現されているものの、決して万人受けするとは言い難い特徴のある香りと味をどう調整しているのか興味津々でした。

 

奇しくも外は夕立。風情ある中庭の木々は、激しい雨に揺さぶられています。注文して程なく、お目当ての琥珀流しが登場。傍らには何とサイダーが添えられていました。

 

早速実食。やはり香りの強いペパーミントは、瞬時に口の中で拡がります。しかし余韻を残さずス~ッと消えていくのです。ペパーミント特有の香りと清涼感が、これ以上でもこれ以下でも嫌味になってしまう・・・とても考え尽くされた絶妙の塩梅に、改めて感動致しました。

 

そして傍らのサイダーを少しスプーンに掬い、琥珀流しと共にお口へ。そうすると口の中で炭酸がプチプチと弾け、また違った食感を愉しむことも出来るのです。「1つで2度美味しい&涼しい」に大満足の旅の締めでした。

 

帰る頃には夕立も止み、やや涼しげな風も吹き始めていました。心に一服の清涼剤を得られたことに感謝。また別の月に訪れたいですね。

 

★5年前の“大極殿本舗 栖園”ファーストインプレッション記事はコチラ!

 

引き続き超スローな更新を、温かくお見守り戴ければ幸甚です<(_ _)>

 

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自由気儘な丹後紀行&宮津・富田屋

「後藤奇壹の湖國浪漫風土記」に、ようこそおいでくださいました<(_ _)>

 

 

先日、以前勤務していた会社の仲の良かった同僚と『強化合宿』に参加してきました。まぁ“強化合宿”と申したところで、つまるところ“ヤローばかりの呑み喰い会合”なのであります(苦笑)。私はこの世知辛い世情の煽りを受けて数多くの会社を渡り歩いてきているのですが、どの会社も退職以降付き合いが続いているのが私の数少ない“自慢”であります(^^)

 

 

行先は「天橋立で有名な宮津!」と1ヶ月前にすんなり決定したのですが、交通手段が出発直前まで中々決議せず・・・結局は現地集合ということに。在住エリアの都合もあり、他のメンバーは京都縦貫自動車道ルート。但し私だけは北陸自動車道&若狭ルートを採りました。

 

 

久々の「遠出1人旅」・・・恐らく“独身時代”以来かと。たまにはいいもんですねぇ(^^)v

 

 

北陸自動車道を敦賀インターチェンジでアウト。そこからひたすら国道27号を西進です。日本海側で天候に恵まれることは非常に稀なのですが、(日頃の行いの賜物か)明朗快晴でありました。小浜西インターチェンジから舞鶴若狭自動車道へイン。ここと敦賀が繋がれば(2014年開通予定)、若狭・丹後がもっと身近になりますね。極端な話、これまで慢性的な渋滞でネックだった京阪神エリアの“迂回ルート第1号”にもなるワケです。

 

 

快晴時の日本海って、ホント~にキレイです。そして何故だかこの地域の道沿いには、コンビニが「ミニストップ」しかないんですねぇ。滋賀ではとても貴重な存在ですが・・・。家族を連れて来ていたら間違いなく、“ベルギーチョコアイス”を熱烈所望されるところでした(^^)

 

 

団体行動ですと目的地到着まで自由が利かないのですが、今回は“ぶらり1人道中”ですので、ダラダラしながらのんびり気楽に秋の日本海沿いを満喫です。クルマのナビが綾部経由で宮津を目指すよう誘導するのを無理矢理無視して舞鶴東インターチェンジでアウトしたり、敢えて国道ルートを採らずに漁港沿いの狭い県道を走ったりと、自由気ままし放題です。

 

 

結局宮津には1泊しただけで、天橋立の散策もビューランドからの股覗きもせずに帰ってきてしまいました。「いったい何しに行ったの?」と言われて当然なのですが、“アラフォーヤロー連中の気まま旅”なんてものはそんな程度です。誠に“無計画極まりない”のであります。では、そんな“大した内容もない旅”から厳選して、(自分勝手の)おススメ情報をご紹介いたしましょう(^^)

 

 

◆富田屋(大衆食堂)

富田屋(大衆食堂)今回の旅の最大の目的地は、ここ“大衆海の幸料理・富田屋”です。“とみたや”ではなく“とんだや”と読みます。

 

建物とネオンサインが何とも言えぬ風情を醸し出しています。場所は北近畿タンゴ鉄道・宮津駅から徒歩30秒!という好立地。

 

週末にも関わらず、宮津駅前周辺には人っ子一人いやしません。列車もバスもタクシー乗り場もガ~ラガラ。とても人口約2万人の玄関口とは思えません(2万人程度だったらこんなもんかな?)。

 

でもこの富田屋だけは別格。夜の営業が始まる17時からは何処ともなく人が集まり始め、21時あたりまで満席状態。世の居酒屋さんが羨むほどの賑わいです。他府県ナンバーのクルマも結構やって来ていました。

 

 

◆富田屋(お宿)

富田屋(お宿)実はこの富田屋は“お宿”も併設しています。お宿の方には出迎える女将さんや仲居さんもいません。簡単に表現すると「水戸黄門に出てくる“旅籠(はたご)”」のようなイメージです。

 

お宿の特徴は、ヴィンテージ感漂う建物(耐震完全非対応)、階段は山ガール仕様(急傾斜過ぎて年配の方には危険)、廊下は総ウグイス張り(忍び足不可)、天井は100年前の日本人サイズ(現代人が過失で頭突きをした形跡多数)、お風呂は交代制のプライベート仕様(よーするに定員1名)。客室は、コミュニケーション優先仕様(扉は全て障子のためセキュリティ効果無し)、ダンボの耳仕様(表通りでの立ち話丸聞こえ)、もちろん空調完備(但し機械が古くて超轟音稼働)、何やらあちこちに注意書きや警告文多数・・・こんなところでしょうか(^^)

 

フロントが無いので受付は隣の食堂で行います。ちなみにチェックインは15時、チェックアウトは10時。夜の門限は23時(遅れると締め出されます)。お風呂の利用時間は17~22時です。

 

 

◆富田屋(晩ごはん)

富田屋(晩ごはん)晩ごはんの時間予約はチェックイン時に行います。

 

今回のメニューは…「カニ身の酢の物、お刺身(カンパチ・タイ・サザエ)、天ぷら盛り合せ、イカの煮物、大鰯の塩焼き(2尾)、巨大バイ貝の壺焼、御飯&たくわん&味噌汁(またはきつねうどん)」。どうです!豪勢でしょう(余りにも矢継ぎ早に運ばれてくるので写真に撮り切れませんでした)。しかもボリュームのみならず、“魚が新鮮で美味いっ!”

 

あと補足ですが、朝食は通り向いの「喫茶・サイホン」でいただきます。こちらのメニューは「4枚切サイズのバタートースト・ハーフカット2枚、ハムエッグ、野菜サラダ、フルーツ、飲み物(コーヒー・紅茶・ミルクの何れか)」です。これだけ食べて、宿泊して、何とたったの5,000円ポッキリ・・・“ジ○パ○ッ○た○た”もビックリのお値段です!

 

私たちはこれにハコウニ・ウマヅラハギ・カンパチの刺身を追加オーダーして、しこたま酒を呑んで、1人あたり7,500円でした。あと食堂の営業が23時までなので、22時くらいまでに来店すればライトメニュー(夜食)もオーダー可能です。ちなみに私はカレーライスを、他の面々は中華そばを所望しました。カレーライスは315円、中華そばは367円。最高に安い上に、これが結構イケるんです。ここは呑み喰いだけに立ち寄るよりも、宿泊が断然おトクですね。なお秋から冬に掛けてがオフシーズンなので、比較的予約が取りやすいのだとか。

お問い合わせはTEL. 0772-22-0015までどうぞ。

 

 

◆海上自衛隊桟橋

海上自衛隊桟橋もともと今回の『強化合宿』の行程に“観光”が盛り込まれていなかったので、往路に気儘観光して参りました。

ナビに逆らって訪れたのは、舞鶴の海上自衛隊桟橋です。ここは週末や祝祭日に限り、海上自衛隊舞鶴地方総監部・舞鶴地方隊に所属する艦艇を一般公開しています。

どうもトップシークレット級の護衛艦(イージス艦など)にはお目にかかれないようなのですが、桟橋に接岸する巨大な護衛艦を間近に見学することができます。今迄陸上自衛隊の戦車や航空自衛隊の戦闘機を見たことはあるのですが、海上自衛隊の護衛艦を見たことはありませんでして…えぇ歳こいてはしゃいでしまいました。異常な程写真を撮りまくっていましたので、スパイと勘違いされたかも・・・(^^)

いま何かと“ビミョ~”な情勢ですので、次回からは自嘲いたしますです(爆)。なお今回の目玉は写真の「護衛艦DD-114すずなみ」。改修作業中でアングル的にはいま1つなのですが、一昨年の4月に中国海軍の訓練を監視していた際、相手の艦載ヘリコプターに水平距離90m・高度差30mにまで異常接近されたという“いわく”を持つ艦なのです。

「中国海軍さん。アンタこの艦が本気出したら、今頃Mk15ファランクスCIWSの自動制御でヘリはハチの巣ですぜ」。

ちなみに一般公開日は海上自衛隊・舞鶴地方隊のオフィシャルサイト(http://www.mod.go.jp/msdf/maizuru/)でチェックしてください。今回は岸壁からのみの見学でしたが、護衛艦の甲板まで上がれる日もありますよ。

 

 

◆由良川鉄橋

由良川鉄橋国鉄時代から撮影地として有名な、北近畿タンゴ鉄道・宮津線の由良川鉄橋です。

もともとこちらに立ち寄る予定はなかったのですが、宮津へ向かう途中で偶然眼に飛び込んできた(?)ため、急遽近くにクルマを停車。川の畔で農作業をされていたおじさんに、畑近くでの撮影許可をいただいた後、早速カメラを構えてみました。

川の流れはとても穏やか。周囲は非常に静かで、小鳥のさえずりくらいしか耳に入ってきません。

 

カメラを構えて10分経過・・・列車来ず。20分経過・・・列車来ず。30分経過・・・列車来ず。40分経過・・・「地方の第3セクターなんてこんなもんだろ」と諦めて帰ろうとしたその時、歴史が動きました(>_<)・・・いやいや遠くから微かに踏切警報音の音が。

後で知ったのですが、ここはだいたい1時間に1本しか列車は来ないようで…やっぱロケハンはしっかりやっておくものですね。写真はその列車の直後に来た、臨時の特急“タンゴディスカバリー”です。私の行き当たりばったり的物見胡散な行動に、世間話でお付き合いいただきましたおじさんに感謝です。結局予定の集合時間を1時間もオーバーしてしまいましたよ・・・あはははは。

 

 

◆宮聖アンデレ教会

宮津聖アンデレ教会“ツンデレ”ではなく“アンデレ”でございますので、お間違いなく。日本聖公会京都教区所属の教会です。

 

 

宮津をぶらぶら歩いてシャッターを切る気分になったのはここだけでした。

 

特に“観光スポット”というワケではないようですが、和洋折衷の雰囲気漂う外観が素敵でしたので、思わずカメラに収めました。

 

 

この近くにある旅館の男の子(5歳くらい?)に「どうじょ~」って声を掛けられたのが、とても切なかったです<(TOT)>

 

 

さて・・・最後の締めくくり。富田屋の(かつてはうら若き乙女であった)ウエイトレスのお姉さま方には大変良くしていただき、感謝感激であります。一部のブログの記事や食べ物サイトでの評価で「愛想がない」「せせこましい(京都の言葉で“ゆとりがなくて窮屈”な意味)」といった意見が散見されましたが、それはこちらが「客として来ているんだぞ」という気持ちを全面に押し出したが故の“過度なサービスへの期待”への裏切り感が表面化したものではないかと。とても忙しいお店ですから、なかなか自分の思うようにはいかないでしょうが、そこは相手も人間。お互いがいい気分になれる言葉を用意すれば、自ずといい雰囲気になるというもんです。細かいところにイラつくよりも、度量の大きいところをバ~ンと見せて、限られた人生思いっ切り楽しみましょうや!(^^)

 

 

次は家族を連れていきたいと思います(^_^)v

 

 

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伝統と革新のハーモニー“大極殿本舗 栖園”

「後藤奇壹の湖國浪漫風土記」に、ようこそおいでくださいました<(_ _)>

 

 

今回は「家族サービス」を兼ねた浪漫回廊探訪外伝・京都篇です。

 

 

学生の頃に4年、卒業後社会人として4年半。トータル8年半に渡り、あちこちを放浪していた京都。結構“知り尽くしの人”のつもりでいたのですが・・・40代になって、まだまだ知らないところがあることを思い知らされる今日此頃です(苦笑)。

 

 

“京都を巡る”となれば定番として「神社仏閣」「ショッピング街」となるのですが、私は“偏屈者”ですので、今回は裏通りを歩きました。

 

 

六角通(ろっかくどおり)。“姉三六角蛸錦(あねさんろっかくたこにしき)”の六角。四条通と御池通のほぼ中間を東西に結ぶストリートです。通り名の由来は、烏丸通と東洞院通の間にある天台宗頂法寺・六角堂(ちょうほうじ・ろっかくどう)に由来します。

 

 

この六角堂、縁起によれば開祖は聖徳太子(厩戸皇子と言った方がいいですかねぇ?)とか。平安京造営の際、ここが建設予定の街路中央に位置するため取り壊されそうになった時、何処からともなく黒雲が現れ、堂が自ら五丈(約15m)北へ移動したという逸話も残っています。

 

 

また聖徳太子沐浴の池跡があり、この池の畔に小野妹子を始祖と伝える僧侶の住坊があったので、池坊(いけのぼう)と呼ばれるようになりました。

 

 

代々池坊の僧は六角堂に花を供えていたのですが、その生け方に別格の妙技を見せることで評判となったことから、ここが“生け花発祥の地”と呼ばれるようになったとのことです。池坊で家元を継承する際に得度(僧になるための儀式)を受けるのは、こういう経緯があるからなんですね。

 

 

ちなみに堂の形状が“六角形”であることに由来して六角堂と呼ばれているのですが、建物が何故“六角形”をしているのかは意外にも知られていません。六角堂のご詠歌には、「わが思う心のうちは六の角ただ円かれと祈るなりけり」という一節があります。「六の角」とは六根(眼・耳・鼻・舌・身・意)によって生ずる六欲のことを表します。人間の欲望(煩悩)を脱して角を無くし円満になること。即ち「六根清浄を願う」という祈りを込めて、六つの角を造ったとのことです。

 

 

どのようなことにも「込められた想い」というものがあるんですねぇ。

 

 

さて、実は「六角通を散策する目的は“六角堂”にあらず」でして…本丸は“六角通高倉東入ル”にあります。

 

 

創業明治18年。京都でいち早くカステラを販売した和菓子の老舗、大極殿本舗(だいごくでんほんぽ)。その茶寮である甘味処“栖園(せいえん)”です。“酒”も好きですが、“甘い物”にも滅法眼がない“両刀使い”の私なのでした(^^)

 

 

住宅やビルが建ち並ぶ通りの中で、京町屋の佇まいと大きな暖簾(のれん)が一際目立ちます。

 

 

この玄関の暖簾ですが、通常は写真の「大極殿の商号」が掲げられます。なお大晦日から小正月に掛けては「日の出」、2月は「雪」、祇園祭の頃には「朝顔」の暖簾に変化するという、とても風流な趣向が施されます。

 

 

狭い京町屋でしかも販売店も兼ねており、席数は20しかありませんが、予約すれば奥の座敷に案内してもらえます。落ち着いた古い町屋の雰囲気に、ガラス越しに見える小さな枯山水(かれさんすい/石や砂などにより山水の風景を表現する庭園様式)がとても心を和ませます。

 

 

以前テレビ東京の番組『和風総本家』で紹介された影響もあってか、かなり順番を待ちました。さて私がお目当てにしてきましたのは、この茶寮きっての名物、琥珀流し(こはくながし)です。

 

 

琥珀流しは2種類の食感(固い・柔かい)を持つ寒天をベースとした和風デザートで、同じメニューの名前ながら、毎月趣向が変わるというとても「和菓子の老舗らしからぬ」逸品です。

 

 

 

 

毎月趣向が変わるとは…???

 

 

 

1~3月は“寒中休み”ということでメニューから外されますが、4月は桜蜜、5月は抹茶小豆、6月は梅酒蜜、7月はペパーミント、8月は冷やし飴、9月は葡萄、10月は栗、11月は柿、12月は黒豆と「味のベース」が変更されるのです。

 

 

9月は葡萄(ぶどう)ですので、こんな感じです。

 

 

寒天に葡萄のソースがふんだんに絡められ、その上には白の干し葡萄があしらわれています。

 

 

まだまだ残暑厳しい折、心身ともに涼感を得ることが出来ました。

 

 

帰りに、これまた大極殿本舗・夏菓の代名詞であるレース羹(かん)をお土産に求めました。

 

 

レース羹とは、琥珀色の寒天にレモンの輪切りが散りばめられた棹物(さおもの)の和菓子です。こちらも「和菓子の老舗らしからぬ」逸品です。

 

 

女将さんから「紅茶ともよく合いますよ」と教えていただいたので、是非試してみたいと思います。ちなみに肝心要の“カステラ(こちらの商品名は「かすていら」)”は売り切れでした…残念<(TOT)>

 

 

伝統文化を守るという“ピンと張りつめた意趣独特の空気”が色濃く漂う“京都”で、「常識にとらわれない自由な発想」を老舗に教えてもらった…そんな気分の古都の昼下がりでした。

 

 

異なる月に毎年一度は訪れてみたいですね。
「日本っていいな。ねっ、豆介」…ワン!(^^)

 

 

大極殿本舗 栖園

京都府京都市中京区六角通高倉東入ル南側
TEL.075-221-3311
【営業時間】 10:00~18:00
【定 休 日】  水曜日

 

 

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白川郷の秘湯“藤助の湯ふじや”(後篇)

「後藤奇壹の湖國浪漫風土記」に、ようこそおいでくださいました<(_ _)>

 

 

“湯治目的”と銘打っておきながら、肝心要の「温泉」の紹介が未だでございました(>_<)

 

 

もちろん「源泉掛け流し」でございます。源泉は平瀬の東方を南北に流れる庄川の上流、「大白川ダム」近辺より引水され、温度は92.5℃(平瀬温泉到達時60℃)。泉質は含硫黄・ナトリウム・塩化物温泉です。

 

また子宝の湯とも呼ばれ、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、うちみ、慢性的な消化器系疾患、痔疾、冷え症、疲労回復、健康増進、きりきず、やけど、慢性皮膚病、虚弱体質の児童、慢性の婦人病、糖尿病などに効用があると言われています。

 

 

写真はふじやご自慢の貸切露天風呂。“早い者勝ち”というシステムがユニークです。ここのお湯は、肌が“つるっつる”になること間違いなしです。

 

 

ではここからは趣向を変えまして、奥飛騨 MY スケッチブックをお届けいたします。偏屈な私でございますので、“観光ガイドマップ”に掲載されるような場所は一切ございません。また近代的観光地と化した「白川郷」にも余り興味がございませんので、ここでは割愛いたします<(_ _)>

 

 

今回の旅で最も驚きましたのは、近隣の山々には多くの残雪があったことです。

 

 

隣の県とはいえ、ポカポカ陽気だった滋賀とは雲泥の気温差でした(“もしや”と思い持参した防寒着が大活躍でした)。

 

 

どうです、猛暑日連日の中で“一服の清涼剤”となりましたでしょうか?

 

 

なお平瀬へ通じる国道156号線の沿道には、たくさんの雪が残っていました。

 

 

滋賀では4月半ばの暴風雨で散ってしまった桜も、何とここでは「今まさにこれから」といった様相。

 

 

 

近隣の山々の雪景色を眺めつつ、開花し始めた桜を愛でるのもまた一興です。

 

 

 

ちなみに傍らのバス停には、平日・休日に関わらず1日1本しかバスがやってきません((+_+)) 

 

 

 

 

つまりここ平瀬では、バスで出掛けたら必ず「二日掛りの旅」になるというワケです。

 

 

さて、この平瀬では地元の不動産会社が田舎暮らしを推進している模様。

 

 

が・・・地価は激安なものの、反応は“イマイチ”のようで。

 

 

確かに「静かに暮らす」には絶好の場所なのでしょうが、如何せん公共交通機関が不便の極み。

 

 

役場や病院、警察や消防署も超遠方。

 

 

何より普段の食料や生活必需品の確保に事欠くのでは、なかなか難しいでしょうね。

 

 

側溝に流れる山清水は、何もせずそのまま飲用出来そうな程キレイなのですが・・・。

 

 

最後に「観光地らしいスポット」を1つだけご紹介いたしましょう。スイマセン、当日天候不良で良いショットが撮れませんでしたので、9年前の秋に訪問した際の写真を代用させていただきます。

 

 

帰雲(かえりくも)城跡です。白川村の中心街と平瀬の中間点、国道156号線沿いにあります。

 

 

 

こちらのポイントは前にある石碑ではなく、バックに映る帰雲山の“山崩れ”です。

 

 

 

今から約430年前、戦国時代のお話。

 

 

 

ここには当地の有力武将・内ヶ島氏の居城、帰雲城とその城下町がありました。

 

 

天正13年11月29日(1586年1月18日)。現在の岐阜県北西部を震源地とする天正大地震が発生。城と城下町は瞬時にして帰雲山の山崩れで埋没。城主を始め一族・家来・民衆全てが犠牲となり、内ヶ島氏は滅亡してしまいます。

 

 

ここで歴史豆知識。

 

 

この頃近江・長浜城には、羽柴(後の豊臣)秀吉の命により“山内一豊”が在城していました。しかし天正大地震で城が全壊し、当時一豊の一粒種であった長女の与祢(よね)がその犠牲となっています。滋賀でもこれだけの被害が発生していますから、非常に強い地震であったということが伺えます。

 

 

また内ヶ島氏は莫大な私財を抱えていたと言われ、歴史ファンの間では埋蔵金伝説が残ることでも有名です。

 

 

それにしましても、通常山火事や崖崩れがあっても数年後には緑に覆われるのに、この山崩れは400年以上経過してもほとんど草木が生えていません。いったい何がそうさせるのでしょうねぇ?

 

 

さて話題を“ふじや”に戻しますが、非日常を堪能するには打ってつけのお宿です。私が9年前に初めて訪れた際は、まだ東海北陸自動車道が全通しておらず大変不便な思いをいたしました。

 

 

でも現在は白川郷インターチェンジも開設され、アクセスも随分便利になっています(残念ながらあの休日1,000円キャンペーンさえ残っていれば・・・などと思いますが)。

 

 

宿泊料金もサービスと満足感に比較してとてもリーズナブルですので、是非訪れてみてください。また秋の平瀬もオツなもんです。こちらの紅葉のピークは例年ですと10月上~中旬となりますので参考になさってください。

 

 

藤助の湯 ふじや

・岐阜県大野郡白川村平瀬325-1
・TEL. 05769-5-2611
・URL/http://www.tousuke-fujiya.com/

 

 

【訪問されるにあたって】
前篇でもお話しいたしました通り、近隣に病院がございません。仲居さんとお話ししていたのですが、緊急時に救急車を要請しましても到着まで最短20~30分。そこから高山市もしくは隣の富山県南砺市の病院へ搬送されるまで約1時間30分~2時間を要します(冬季はその2倍の時間)。体調に不安を抱えていらっしゃる方は、万全の備えをなされることをおススメいたします。もちろん交通事故等、警察の出動要請も同様ですのでくれぐれもご注意ください。

 

 

追伸 2日目の朝食の御飯があまりにも美味しかったので、残すのも忍びなく・・・

 

 

また板場にお願いして“おにぎり”にしていただきました。

 

 

こんな無理も結構聞いていただけるのです(^_^)v

 

 

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白川郷の秘湯“藤助の湯ふじや” (前篇)

「後藤奇壹の湖國浪漫風土記」に、ようこそおいでくださいました<(_ _)>

 

 

ゴールデンウイークは如何お過ごしでしたでしょうか。期間中、近年稀にみる“異常気象”でしたよね。おまけにそれに起因する天災や事故の連続……一体全体この世はどうなってしまうのでしょうか?不安で不安でおちおち昼寝もできやしません(>_<)

 

 

さて今回は趣向を変えまして、県外のMY隠れ家をご紹介いたしたいと存じます。『浪漫回廊の旅外伝』という新たなカテゴリーを設け、地元・滋賀に是非見習って欲しいコンセプトを持ち備えたスポットを時折公開して参りたいと思います。

 

 

本当はあまり知られたくない隠れ家中の隠れ家なのですが・・・日頃ご愛顧いただいている皆様へ「喧噪忘却」をお届け出来ればと存じます(^_^)v

 

 

場所はお隣の岐阜県・・・と申しましても、岐阜市などの中心街ではございません。

 

 

何と奥飛騨地方の最北。もうほとんど「石川県」や「富山県」と言っても過言ではないエリア、白川郷です!

 

 

「な~んだ、あの“世界文化遺産”の白川郷なら知ってるよ」と反応されるのは想定の範囲内であります(^^)

 

 

実は同じ白川郷でも、合掌造りの古民家がある中心部からさらに南下すること15.8km!

 

 

そこにお目当てのスポット、平瀬温泉(ひらせおんせん)があります。

 

 

平瀬温泉?・・・ご存知の方はかなりの“温泉通”です!

 

 

ここは「ひなびた温泉地」と表現するに相応しい場所でございます。半径15km圏内に、交番・消防署・コンビニ・喫茶店・・・ありません。さらに半径30km圏内に、駅・病院・スーパー・ファミレス・・・ありません。集落をかすめて通る唯一の交通インフラである国道156号線沿いに、3年前“道の駅”がオープンした以外は全くな~んにも無いのです(>_<)

 

 

この平瀬温泉には日本秘湯を守る会に加盟する温泉宿がございます。

 

 

それが今回おススメいたします隠れ家、藤助の湯ふじやです。

 

 

訪れましたのは、今年のゴールデンウイーク真っただ中!妻がおもむろに問い合わせましたら、奇跡的に1室空きがございました(^^)v

 

 

残念ながら氷雨&轟雷に見舞われましたが、その影響か観光客が少なく、“湯治”目的で参った私たちにはかえって好都合でした。

 

 

“ふじや”です。

 

 

自然豊かな平瀬の郷にとてもマッチしています。

 

 

 

ちなみにコチラは別館で、古くからある本館「ふじや旅館」は道路を隔てた向かいにあります(本館はアミューズメント性が低い分少し宿泊料がリーズナブルです)。

 

 

今回はこちらの別館にお世話になりました。

 

 

中に入ります。古民家の佇まいは、とても落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

 

 

中央にある大きな薪ストーブが、この旅館のシンボルです。

 

 

この地域は暑い時期が短いせいか、比較的いつでも火が入れられています。

 

 

チェックインしますと、ここか畳の間にて美味しいお茶と和菓子でもてなしていただけます。

 

 

仲居さんに部屋まで案内いただくのですが、館内のあちらこちらに季節の生け花や時節に合った飾り付けが施されています。

 

 

そこに隙は全くありません。

 

 

日常を忘却させるに、完璧な“もてなし”の心配りで溢れています。

 

 

その中でも一番のお気に入りの場所なのが、母屋と宿泊棟を結ぶ回廊です。

 

 

理由は特にないのですが、このほんのりとした光に照らし出された少し傾斜のある通路に、何とも言えない趣を感じるのです。

 

 

次はお料理をご紹介いたします。妻ともども、ここのお料理にゾッコン惚れ込んでいるのです。

 

 

正直申し上げて、“ハズレ”というものがございません。ですから全てをご紹介したいのは山々なのですが、紙面(?)の都合もございまして、その中でも随一のメニューをピックアップいたしたいと存じます。

 

 

やはりここは一番飛騨牛です。

 

 

飛騨牛は比較的サシ(脂身)が多いので年配の方には敬遠されがちなのですが、ここで具されるお肉はとてもバランスの良いモノです。

 

 

写真は陶板焼きですが、この他に刺身も提供されます。

 

 

“近江牛贔屓”の私も一目置いております(^^)

 

 

そしてもう一つ外せないのはツキノワグマの熊汁です。

 

 

地元で捕獲された熊にこだわっておられると聞き及びました。

 

 

熊の肉はとてもクセが強いので敬遠されがちなのですが、ここではとても上手く調理されています。

 

 

なお今回板場のご厚意で、もう一鍋追加で所望いたしました(笑)。

 

 

ちなみに「熊の肉を食べると出世する」そうですよ!・・・私はいつ出世するのやら<(ToT)>

 

 

その他にも、イワナの塩焼き・山菜料理や自家製の朴葉味噌・漬物・アイスクリームなど甲乙付け難い料理が満載です。

 

 

う~ん、まだまだお話ししたいことがいっぱいあるのですが、どうやら今日1日でご紹介し切れそうにありません。続きは後篇で・・・

 

 

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